2011年06月16日
『テンペスト』体感ツアーレポート ~その3~
小説『テンペスト』体感ツアー「龍の住む城 首里城」
ツアーレポート~その3~です。
~その1はこちら~
~その2はこちら~
ツアーはいよいよ「正殿」内へ入ります。
そして最後のポイント「龍譚」まで。
体感ツアーもクライマックスです。

「奉神門」をくぐると目に飛び込んでくるのは、床の赤と白のストライプが目を引く「御庭(うなー)」、左に真赤な「北殿(北殿)」、右に白木作りの「南殿(なんでん)」、正面にきらびやかな「正殿(せいでん)」の姿です。
~「ここが首里城!」
目の前に広がる光景はまるで竜宮城ではないか。真紅の正殿に施された無数の龍の装飾が非現実的な光景に映る。これほどの造形美がこの世にあるのかと目を疑う。首里城は複数の建物で広大なパティオを形成している。それが御庭(ウナー)と呼ばれる空間だ。この御庭がドラマ性を高める装置として効果的に機能している。御庭に施された白と赤のストライプ模様が正殿に向かって視線を勢いよく駆け上がらせるように演出されていた。王宮というよりここはまるでひとつの街、いや異国だ。~
三者三様の建物。違うのは色だけじゃありません。良く観察すると実はそれぞれ全く違うコンセプトが込められています。その違いが何かは・・・ここでは内緒
。
見学ルートは「南殿」から。(南殿内は写真撮影禁止。)
中は歴代国王の御後絵(おごえ)(肖像画)や企画展示室です。
現在の企画展示は「守れ!!琉球の宝」。以前の紹介記事
そして南殿の奥が「書院・鎖之間」。
2008年8月に新たに公開された施設で知らない方も多いのでは?

「書院(しょいん)」は国王の執務室として利用され、科試に合格した寧温が
戴帽式に臨むシーンや、幼少の尚泰王を前に孫寧温と徐丁垓が激しく衝突
するシーンで登場します。
「南殿」を出るとそのまま廊下で「正殿」へとつながります。
その途中、通路から奥が「御内原(うーちばる)」首里城のもう一つの顔、国王のプライベート空間であり女の世界。まだ復元中で入れませんがゆくゆくは一般公開予定!早く終わらないかな・・・。

写真に見えているのは「二階御殿」。王の居室として利用されていました。
実はこの付近にはまだ復元されていない建物がたくさんあります。
しかも作中で重要なスポットばかり。ほんとに一刻も早く復元して欲しいですね・・・。




「正殿」内はまさに【龍の住む城】
いたるところに【龍】が潜んでいます。
皆さん!!絶対に龍の眼を突かないで下さいね!!
~ある日ふとした弾みで臣下が玉座に施された龍の目を指で突いてしまったために、堅牢な龍の眠りが破られてしまった。これが王国の滅亡の真の発端であると誰が信じるであろう? ほどなく龍が目覚め、嵐を呼び寄せた。 ~
「北殿」は寧温、朝薫が奮闘する「評定所」があった場所。その後、2000年に沖縄サミットがひらかれた際は食事会場にもなりました。現在は売店と展示室になっています。
ツアーではお客様の休憩タイムも取っています。(クーラーも効いていますしね。)
←最近はこんな子が入口で待ってます。
「北殿」を出るといよいよ最終盤。「久慶門」へと続きます。

~ある日から、久慶門に明るい笑いが響くようになった。
「おはよう。おはよう。がはははは」
と門を潜(くぐ)る役人たちに朗らかな笑みを投げかける大男がいる。
多嘉良は久慶門の門番になっていた。~
多嘉良ゆかりの地、ここに来ると、彼がどんな動きをしていたのか一目瞭然。
ぜひ多嘉良の気分を味わってみましょう。
さて、久慶門を出ると首里城ともお別れ。
最後は「龍譚」へ向かいます。
作中にも幾度となく登場した場所。
『テンペスト』最大のインパクトを誇る事件の舞台。

竣工式から帰ってきた寧温を見つけた嗣勇は、龍潭(りゅうたん)に誘った。
「あなたは評定所の花当・・・・・・」
「孫親雲上、お話がございます」
今まで絶妙な距離で妹を見守っていた兄が、初めて寧温に声をかけた。
どうだったでしょうか?
『テンペスト』体感ツアー「龍の住む城 首里城」もここで終了。
最後は集合場所まで戻って解散となります。
本当はもっといろんな事を書きたいのですがそれは参加してのお楽しみ。
たとえば・・・、
寧温と真鶴の早変り「暗シン御門(くらしんうじょう)」の場所、
男と女の世界をつなぐ「空中回廊」
多嘉良の溜り場?!「銭蔵」などなど・・・。
普通の見学では絶対気が付かない重要スポットの事・・・。
物語『テンペスト』に琉球の歴史を交えたここだけのガイドツアー。
ブログでは作品の本文を書き出して雰囲気を出していますが、
ツアーでも同じようにお客様に「体感」して頂く工夫をしています。
ぜひ『物語』を体感する新しいツアーに参加してみてください。
今回の公認ガイドは「泡盛マイスター」の資格も持つ「長嶺 陽子」様。
(「銭蔵」での泡盛の説明は他のガイドの追従を許しません。
)
そしてご参加いただいたY様、本当にありがとうございました。

ツアーレポート~その3~です。
~その1はこちら~
~その2はこちら~
ツアーはいよいよ「正殿」内へ入ります。
そして最後のポイント「龍譚」まで。
体感ツアーもクライマックスです。

「奉神門」をくぐると目に飛び込んでくるのは、床の赤と白のストライプが目を引く「御庭(うなー)」、左に真赤な「北殿(北殿)」、右に白木作りの「南殿(なんでん)」、正面にきらびやかな「正殿(せいでん)」の姿です。
目の前に広がる光景はまるで竜宮城ではないか。真紅の正殿に施された無数の龍の装飾が非現実的な光景に映る。これほどの造形美がこの世にあるのかと目を疑う。首里城は複数の建物で広大なパティオを形成している。それが御庭(ウナー)と呼ばれる空間だ。この御庭がドラマ性を高める装置として効果的に機能している。御庭に施された白と赤のストライプ模様が正殿に向かって視線を勢いよく駆け上がらせるように演出されていた。王宮というよりここはまるでひとつの街、いや異国だ。~
テンペスト 上 第二章 紅色の王宮へ
三者三様の建物。違うのは色だけじゃありません。良く観察すると実はそれぞれ全く違うコンセプトが込められています。その違いが何かは・・・ここでは内緒

見学ルートは「南殿」から。(南殿内は写真撮影禁止。)
中は歴代国王の御後絵(おごえ)(肖像画)や企画展示室です。
現在の企画展示は「守れ!!琉球の宝」。以前の紹介記事
そして南殿の奥が「書院・鎖之間」。
2008年8月に新たに公開された施設で知らない方も多いのでは?
「書院(しょいん)」は国王の執務室として利用され、科試に合格した寧温が
戴帽式に臨むシーンや、幼少の尚泰王を前に孫寧温と徐丁垓が激しく衝突
するシーンで登場します。
「南殿」を出るとそのまま廊下で「正殿」へとつながります。
その途中、通路から奥が「御内原(うーちばる)」首里城のもう一つの顔、国王のプライベート空間であり女の世界。まだ復元中で入れませんがゆくゆくは一般公開予定!早く終わらないかな・・・。
写真に見えているのは「二階御殿」。王の居室として利用されていました。
実はこの付近にはまだ復元されていない建物がたくさんあります。
しかも作中で重要なスポットばかり。ほんとに一刻も早く復元して欲しいですね・・・。
「正殿」内はまさに【龍の住む城】
いたるところに【龍】が潜んでいます。
皆さん!!絶対に龍の眼を突かないで下さいね!!

~ある日ふとした弾みで臣下が玉座に施された龍の目を指で突いてしまったために、堅牢な龍の眠りが破られてしまった。これが王国の滅亡の真の発端であると誰が信じるであろう? ほどなく龍が目覚め、嵐を呼び寄せた。 ~
テンペスト 上 若夏の巻 第一章 花髪別れ
「北殿」は寧温、朝薫が奮闘する「評定所」があった場所。その後、2000年に沖縄サミットがひらかれた際は食事会場にもなりました。現在は売店と展示室になっています。
ツアーではお客様の休憩タイムも取っています。(クーラーも効いていますしね。)

←最近はこんな子が入口で待ってます。

「北殿」を出るといよいよ最終盤。「久慶門」へと続きます。
~ある日から、久慶門に明るい笑いが響くようになった。
「おはよう。おはよう。がはははは」
と門を潜(くぐ)る役人たちに朗らかな笑みを投げかける大男がいる。
多嘉良は久慶門の門番になっていた。~
テンペスト 上 第三章 見栄と意地の万華鏡
多嘉良ゆかりの地、ここに来ると、彼がどんな動きをしていたのか一目瞭然。
ぜひ多嘉良の気分を味わってみましょう。
さて、久慶門を出ると首里城ともお別れ。
最後は「龍譚」へ向かいます。
作中にも幾度となく登場した場所。
『テンペスト』最大のインパクトを誇る事件の舞台。

竣工式から帰ってきた寧温を見つけた嗣勇は、龍潭(りゅうたん)に誘った。
「あなたは評定所の花当・・・・・・」
「孫親雲上、お話がございます」
今まで絶妙な距離で妹を見守っていた兄が、初めて寧温に声をかけた。
テンペスト 上 第五章 空と大地の謡
(今回はきれいなシーンでご紹介しましょう。)どうだったでしょうか?
『テンペスト』体感ツアー「龍の住む城 首里城」もここで終了。
最後は集合場所まで戻って解散となります。
本当はもっといろんな事を書きたいのですがそれは参加してのお楽しみ。
たとえば・・・、
寧温と真鶴の早変り「暗シン御門(くらしんうじょう)」の場所、
男と女の世界をつなぐ「空中回廊」
多嘉良の溜り場?!「銭蔵」などなど・・・。
普通の見学では絶対気が付かない重要スポットの事・・・。
物語『テンペスト』に琉球の歴史を交えたここだけのガイドツアー。
ブログでは作品の本文を書き出して雰囲気を出していますが、
ツアーでも同じようにお客様に「体感」して頂く工夫をしています。
ぜひ『物語』を体感する新しいツアーに参加してみてください。
『テンペスト』体感ツアーの詳細はこちら。 | ![]() |
今回の公認ガイドは「泡盛マイスター」の資格も持つ「長嶺 陽子」様。
(「銭蔵」での泡盛の説明は他のガイドの追従を許しません。

そしてご参加いただいたY様、本当にありがとうございました。
Posted by 近畿日本ツーリスト沖縄 at 00:37│Comments(0)
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